SNS運用代行を徹底解説|費用相場・依頼先の選び方・失敗しないポイント

SNS運用代行を徹底解説|費用相場・依頼先の選び方・失敗しないポイント
SNS運用の実務

SNS運用代行を徹底解説|費用相場・依頼先の選び方・失敗しないポイント

SNSを企業のマーケティング施策として活用する場合、アカウント開設だけで成果につながるわけではありません。企画、投稿制作、コメント対応、分析、改善まで継続的に運用する必要があります。
そこで選択肢になるのがSNS運用代行です。本記事では、SNS運用代行で依頼できる業務、自社運用との違い、費用を考える際のポイント、依頼先の選び方、契約前に確認したい事項まで整理します。

SNS運用代行とは

SNS運用代行とは、企業やブランドが運営するSNSアカウントについて、企画、コンテンツ制作、投稿、分析、改善などの業務を外部の専門会社などに委託するサービスです。

依頼できる範囲は会社によって異なります。投稿作成だけを依頼できる場合もあれば、運用方針の設計から月次レポート、改善提案まで一括して任せられる場合もあります。

そのため、SNS運用代行を検討するときは「どの会社に頼むか」より先に、「社内でどこまで担当し、どこから外部に任せるか」を整理することが重要です。

SNS運用代行で依頼できる業務

SNS運用は複数の業務で構成されています。外注範囲を決める際は、投稿制作だけでなく、運用前後の業務まで含めて考えると比較しやすくなります。

01

戦略・方針設計

目的、ターゲット、投稿テーマ、媒体ごとの役割などを整理します。

02

企画・コンテンツ制作

投稿企画、原稿、画像、動画などの制作を行います。

03

投稿・コミュニケーション

投稿作業やコメント、メッセージへの対応方針などを設計します。

04

分析・改善

投稿結果を確認し、次の企画や投稿内容に改善点を反映します。

業務 主な内容 確認したい点
戦略設計 目的・ターゲット・媒体・投稿方針の整理 自社の事業目標まで踏み込むか
企画 投稿テーマ、企画、コンテンツ案の作成 月間の企画数と承認フロー
制作 画像、動画、文章などの作成 制作物の修正回数や素材準備の範囲
投稿 投稿予約・公開・運用管理 投稿頻度と公開前確認の方法
分析 数値確認、レポート、改善提案 単なる報告か改善提案まで含むか

SNS運用代行を利用するメリット

運用に必要な専門業務をまとめて任せやすい

SNS運用では、投稿を作るだけでなく、企画、制作、投稿、数値確認、改善を継続する必要があります。外部に委託することで、社内で不足している専門業務を補いやすくなります。

社内担当者の運用工数を抑えやすい

SNSを継続運用するには、企画会議、素材準備、制作、確認、投稿、分析など複数の工程が発生します。外部に業務を切り出すことで、社内担当者は商品・サービスの企画や営業など、社内でしかできない業務に時間を配分しやすくなります。

第三者の視点を取り入れやすい

自社だけで投稿を考えていると、企業側が伝えたい情報に偏ることがあります。外部の運用担当者を入れることで、ユーザーが理解しやすい情報設計や、投稿データを踏まえた改善案を検討しやすくなります。

SNS運用代行のデメリット

外注費が発生する

SNS運用代行では、当然ながら外部への委託費用が発生します。投稿制作だけを依頼するのか、戦略設計から分析まで一括して依頼するのかによって、必要な予算は変わります。

社内に情報が残りにくくなる可能性がある

すべての業務を外部に任せ、社内で結果や判断理由を共有しなければ、運用ノウハウが蓄積されにくくなる可能性があります。

対策として、定例会議、レポート、企画意図の共有、運用マニュアルなどを契約時から設計しておくと、外部パートナーと社内の知識を接続しやすくなります。

自社との認識差が生じる可能性がある

SNSは企業のブランドや商品に関する発信であるため、外部担当者だけで判断できない内容もあります。公開前の確認者、表現ルール、炎上時の連絡方法、緊急投稿の判断者などをあらかじめ決めておくことが重要です。

自社運用とSNS運用代行の違い

比較項目 自社運用 SNS運用代行
費用 外注費は抑えやすい一方、人件費や制作環境などの社内コストが発生 委託範囲に応じた外注費が発生
専門性 担当者の経験や社内教育に左右される 外部の専門知識を活用しやすい
社内工数 企画から分析まで社内で対応 委託範囲に応じて社内工数を削減しやすい
事業理解 社内に蓄積された情報を活用しやすい 情報共有とすり合わせが必要
ノウハウ蓄積 社内に残しやすい 共有設計をしないと蓄積されにくい場合がある

どちらが必ず優れているというものではありません。専任担当者を置けるか、制作体制があるか、どこまで専門業務を外部に任せたいかによって判断するのが現実的です。

SNS運用代行の費用を考えるポイント

SNS運用代行の料金は一律ではありません。媒体数、投稿頻度、制作物、撮影の有無、コメント対応、分析・改善の範囲などによって変動します。

費用を見るときは「月額料金」だけで比較しないことが重要です。
同じ月額料金でも、投稿本数、画像・動画制作、撮影、コメント対応、分析レポート、改善提案などの含まれる範囲が異なる場合があります。
費用に影響する項目 確認内容
運用媒体数 1媒体のみか、複数媒体を横断して運用するか
投稿本数 月間の投稿数と、媒体ごとの投稿頻度
制作範囲 文章、画像、動画、撮影などのどこまで含むか
分析・改善 数値報告だけか、改善案まで含むか
コミュニケーション対応 コメントやメッセージへの対応方針

SNS運用代行会社の選び方

1. 自社と同じ業界・目的の支援経験を確認する

フォロワー数や投稿数だけでは、運用会社の実力を判断できません。自社と近い業界や商材で、どのような目的に対して運用したのかを確認しましょう。

2. 運用範囲を明確にする

「SNS運用一式」という表現だけで判断せず、戦略設計、企画、制作、投稿、コメント対応、分析、改善のどこまでが契約範囲なのかを確認します。

3. レポートが改善につながる設計か確認する

レポートに数値が並んでいるだけでは、次の施策を判断できません。「何が起きたか」「なぜ起きたか」「次に何を変えるか」まで確認できる運用体制が望まれます。

4. 自社の確認負担も確認する

外注すれば社内工数がゼロになるわけではありません。素材提供、投稿内容の確認、撮影への協力、定例会議など、自社側に必要な業務を事前に確認しておくと運用開始後のギャップを抑えられます。

5. リスク対応の体制を確認する

SNSでは投稿内容への指摘やアカウント上のトラブルなどが発生する可能性があります。問題が発生した場合の連絡経路、投稿停止の判断者、対応方針などを事前に決めておきましょう。

SNS運用代行会社を比較するときの確認項目
  • 運用目的とKPIを共有できるか
  • 希望する媒体の運用経験があるか
  • 投稿企画から制作まで対応できるか
  • 動画制作や撮影が必要な場合に対応できるか
  • 分析結果を改善施策につなげられるか
  • 社内確認の回数や方法が明確か
  • 炎上・トラブル発生時の連絡体制があるか
  • 契約期間、解約条件、制作物の権利関係が明確か

SNS活用の実在事例

SNS運用では、単に投稿数を増やすだけでなく、媒体の特性や広告機能、クリエイターとの連携などを組み合わせて成果につなげる事例があります。

実在事例

昭和産業:クリエイターとの連携と広告活用

昭和産業は、マーケティングエージェンシーと連携してクリエイターによる動画コンテンツを制作し、そのコンテンツを広告で拡張する施策を実施しました。TikTokの公式事例では、2,500万回超ではなく250万回超のインプレッション、9.7万回超の動画視聴などが紹介されています。

この事例からは、企業が自社だけでコンテンツを量産するのではなく、クリエイターとの連携や広告による拡張を組み合わせる方法も検討できることが分かります。

出典:TikTok for Business「Showa Sangyo」
https://ads.tiktok.com/business/en/inspiration/showa-sangyo

実在事例

ネスレ日本「キットカット」:認知から購買までを設計

ネスレ日本の「キットカット」では、認知獲得だけを目的とせず、テレビCMや店頭POPなどと連動したプロモーションを実施しています。TikTok for Businessの公式事例では、「よくばりダブル」の施策で動画総視聴数約9,000万回が紹介されています。

SNS単体の指標だけを見るのではなく、認知から購買までのマーケティング施策全体の中でSNSを位置付ける考え方が参考になります。

出典:TikTok for Business「ネスレ日本 | キットカット」
https://ads.tiktok.com/business/ja/inspiration/kitkat

実在事例

TANP:成果の良いオーガニック動画を広告に活用

ギフトサービスを展開するTANPは、TikTok上で成果の良いオーガニック動画をSpark Adsで拡張する施策を実施しました。公式事例では、同時期のインフィード広告と比較してコンバージョン率67%向上、CPA39%低下という結果が紹介されています。

すべてのコンテンツを広告用に一から作るのではなく、オーガニック投稿で反応の良かったコンテンツを広告施策に活用する方法もあります。

出典:TikTok for Business「TANP」
https://ads.tiktok.com/business/en/inspiration/tanp

※上記の数値は各社が公開している公式事例の掲載値です。施策条件や比較条件が異なるため、他社が同じ成果を得られることを保証するものではありません。

SNS運用代行を依頼する手順

SNS運用代行を依頼するときは、いきなり契約するのではなく、自社の課題と委託範囲を整理してから比較することが重要です。

STEP 1目的・課題を整理
STEP 2委託範囲を決定
STEP 3会社を比較
STEP 4契約・運用開始

STEP1:目的と課題を整理する

「フォロワーを増やしたい」だけではなく、認知、問い合わせ、採用、購買など、SNSを使って何を実現したいのかを整理します。

STEP2:社内と外部の役割を決める

撮影は社内、企画と分析は外部、投稿確認は社内など、役割分担を具体化します。これにより、見積もりの比較もしやすくなります。

STEP3:複数社の提案内容を比較する

料金だけでなく、担当者、運用体制、制作範囲、分析方法、改善提案、実績、連絡体制などを比較します。

STEP4:契約条件と運用ルールを確認する

契約期間、納品物、修正回数、素材の権利関係、アカウント権限、緊急時の対応などを確認したうえで運用を開始します。

SNS運用代行でよくある質問

Q. SNS運用代行はどのような企業に向いていますか?
社内にSNS運用の専門人材がいない企業、担当者の工数を抑えたい企業、企画から分析まで一貫した運用体制を構築したい企業などが検討しやすいサービスです。
Q. 投稿だけを外注することもできますか?
可能な場合があります。会社によって対応範囲が異なるため、投稿原稿だけ、画像制作だけ、投稿作業だけなど、必要な業務を明確にして相談するのが適切です。
Q. SNS運用代行なら必ず成果が出ますか?
必ず成果が出るとはいえません。成果は目的、商品・サービス、ターゲット、コンテンツ、運用体制、継続期間など複数の要因に左右されます。委託先を選ぶ際は、成果保証だけではなく、目標設定と改善プロセスを確認することが重要です。
Q. SNS運用代行を選ぶときに一番重要なことは何ですか?
自社の目的と委託先の運用方針が合っているかを確認することです。フォロワー数や投稿数だけではなく、目的に対してどの媒体を使い、どのようなコンテンツを作り、どの指標を見て改善するのかまで確認すると比較しやすくなります。

SNS運用代行は「作業の外注」ではなく「運用体制」で選ぶ

SNS運用代行を検討するとき、料金や投稿本数だけで比較すると、自社に必要な支援とのミスマッチが起こる可能性があります。

重要なのは、目的の整理から企画、制作、投稿、分析、改善まで、どこを外部に任せるのかを明確にすることです。

また、SNSの運用成果は投稿単体ではなく、商品・サービスの特性、ターゲット、他のマーケティング施策との連携などによっても変わります。外部パートナーを選ぶ際は、単なる作業代行ではなく、自社の事業目標に合わせて運用を改善できる体制があるかを確認するとよいでしょう。

参考情報
  • TikTok for Business「Showa Sangyo」
  • TikTok for Business「ネスレ日本 | キットカット」
  • TikTok for Business「TANP」
  • GROP「リスティング広告は外注すべき?代理店とフリーランスの違い」

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